概要
アレルギーとは、ある特定の物質に対して過敏に反応することをいいます。原因となる異物を「アレルゲン( 抗原抗原 )」と呼び、各種の花粉が 抗原抗原 となって起きるのが花粉症です。日本で代表的な花粉症のアレルゲンには、春のスギ・ヒノキ、初夏のカモガヤなどのイネ科の雑草、初秋のブタクサ・ヨモギなどのキク科の雑草があります。それ以外の 抗原抗原 (ハウスダスト・ダニ・各種の化学物質、食べ物、衣類の繊維など)によるアレルギー性結膜炎もよくみられます。
同様な結膜炎を示すものに、 アトピーアトピー 性角結膜炎、それの重症型といえる春季カタル、コンタクトレンズ装用で起きる巨大乳頭結膜炎があります。これらのアレルギー性結膜炎は、環境の悪化、精神的ストレスの増大、食生活の欧米化などにより年々増加しています。
症状
結膜の充血、涙目、めやに、かゆみ、ゴロゴロとした異物感があり、重症になると、瞼も熱く腫れ、痛みや視力低下もあります。
診断
前記の 自覚症状自覚症状 でおよそ診断できますが、細隙灯検査で結膜や角膜などの状態を詳しくみます。花粉症の場合、発病の期間が診断に重要です。
さらに詳しい検査として、血液・涙液中の免疫グロブリンの定量や、目やにを顕微鏡で調べて「好酸球」を有無を診たり、皮膚をこすって疑わしい物質のエキスを乗せ、その部分が赤くなるかどうかを見る「スクラッチテスト」などがあります。
治療
一般的なアレルギー性結膜炎の治療は、薬物治療です。しかし、可能なら薬物治療の前にアレルギーの原因対策をすることが安全で確実な治療です。重症時は、コンタクトレンズ装用を中止し、アレルギー性結膜炎の治療を行います。
1)点眼薬
抗アレルギー剤は、アレルギー反応のヒスタミンなど 炎症 を起こす物質ができるところを抑えるので、 炎症が起きてからよりは、その前(2週間以上前)に使うのが効果的です。抗ヒスタミン剤などのような点眼薬は、日常生活に支障を起こすような副作用も少ないです。ステロイドを含む目薬は、炎症を抑える効果は強いのですが、副作用として眼圧上昇を起こすことがあるので、眼科に通院しながら注意深く使う必要があります。
2)内服薬・結膜下注射
目薬だけで症状が治まらないときには、抗アレルギー薬を内服することもあります。春季カタルなどの重症例では、少量のステロイド薬を内服したり、結膜へのステロイド薬の注射などを併用したりすることもあります。